小児アレルギー疾患

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎になるとかゆみのある湿疹が体の色々な場所に生じます。症状を繰り返すことも多く、皮膚のバリア機能を低下させないようにケアが必要になります。

原因

遺伝的な要素と環境要素が絡み合って発症すると推測されています。アトピー性皮膚炎の人の皮膚は水分が減少してバリア機能が低下し外部からの刺激を受けやすい状態になっています。

治療

皮膚のバリア機能を保つために、毎日のスキンケアと適切な外用剤の塗布を行うことが基本になります。薬物療法ではステロイドや免疫抑制剤の外用剤を用いて炎症を抑えます。スキンケアでは保湿剤を継続的に行うようにしましょう。特に冬の時期は乾燥しやすいので、意識的にたっぷりつけるようにしてください。症状がひどい場合は抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬を服用することもあります。症状は繰り返すことが多いので、医師から指示された用法・容量・期間をしっかりと守って服用するようにしましょう。

ステロイドについて

ステロイドは、副作用を懸念されることもありますが、使い方を守れば症状を早く改善させられます。当院では処方する際はリスクについても丁寧に説明します。なお、ステロイドを含め、薬の使用は必要最低限になるように調整させていただいております。副作用や使用方法に不安のある方は、お気軽にご相談ください。

花粉症

花粉症は植物の花粉が原因で起こります。代表的なものとしては、春に花粉を飛散させるスギ、ヒノキなどあります。他にも夏や秋に花粉を飛散させる雑草のブタクサ、イネ科の植物などもあります。主な症状としては鼻水や鼻詰まり、くしゃみ、目のかゆみ、充血、涙などがあります。症状が強く出ることもあり、人によっては湿疹などの皮膚トラブルが出ることもあります。

原因

花粉は空気中に飛散しており、それに反応することでアレルギー症状が現れます。スギやヒノキが代表的ですが、ヨモギやブタクサ、カモガヤといったイネ科の植物により夏や秋に症状を起こす方もいます。1年を通した長い時間アレルギー反応を出している患者さんもいらっしゃいます。

治療

治療は薬物療法を中心とし、抗アレルギー薬を服用する場合は花粉の飛散のある時期に2週間以上服用することが目安となっています。鼻スプレーを用いて鼻水などの症状を抑えたい場合には、症状が出てから行います。自身でできることとして、アレルギー反応を起こす時期は外出時にマスクを着用し、帰宅後は手洗いうがいをして、花粉を入れないように注意してください。

アレルギー性鼻炎

気管支ぜんそく

ぜんそくになると咳や痰(たん)、ヒューヒュー、ゼイゼイする呼吸が出るようになり、息苦しさやを感じるようになります。喘鳴はないものの咳のみが長く続くこともあり、その場合は「咳喘息」の場合もあります。夜間や早朝、運動時に症状が出やすく、悪化すると呼吸困難を起こすこともあるので、症状が気になる場合は可能な限り早く受診するようにしましょう。

原因

原因は大きくアレルギー反応とそれ以外の2種類に分けられます。アレルギー反応が原因の場合は、ダニ・ホコリ・カビ・ペットの毛・花粉がアレルゲンとなります。一方、アレルギー反応以外が原因の場合は過労や睡眠不足などによるストレス、風邪、感染症、喫煙のほかに、大気汚染や気圧の変化が考えられます。

検査

呼吸機能検査、アレルギーや感染症の有無などを確認するための血液検査や肺や気管支の状態を調べる胸部レントゲン、心臓の働きを確認する心電図検査など行う場合もあります。(当院ではレントゲン・心電図が必要な場合は他院へ紹介となります)

治療

ぜんそく治療では、発作を起こさないようにする予防と症状を早く改善させる治療があります。当院では患者さんの症状に合わせて治療を行いますが、両親も子どもが一人のときに症状が起きたとしても対処できるように対処法を伝えてあげるようにしましょう。

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